第 11 回  「 好 き な 温 泉 は ? と 聞 か れ て 」
ちょっと明るい兆しが取りざたされる景気問答ですが、そんな明るい兆しか、 気の置けない仲間と温泉の話しになり、「今まで行った温泉で気に入っている所どこ?」の問いに、今月のテーマは温泉で行くと宣言し、記憶をたどって書き綴ってみることにしました。

当社の扱うタイルは、陶器・b器・磁器に分類され工種は窯業に位置します。
縄文弥生の土器、それに続く須恵器をルーツとする焼き物という訳です。
ビルやマンション外壁に用いられる歴史は意外と浅く、マンションにいたっては30〜35年ぐらい前からではないでしょうか。

タイルは焼き物の性格から、焼成過程での色むら・色幅が発生し、確認作業から産地へ出向く製品検査が必要となり、中部《瀬戸多治見地区》《信楽地区》九州《有田武雄地区》など出張旅行を多く経験しました。
当然近郊での宿泊を余儀なくされ、そんな中、はめ外しの温泉投宿も多くなり、比較アイテムは多いという訳です。
本題の温泉についてですが、まず何と言っても嬉野温泉を思い出してしまいます。
九州INAX・岩尾磁器・有田タイルの工場があり、検査の余剰時間には柿右衛門・今右衛門・源右衛門のアトリエ見学をしたり、今から思うと気の引けるところもありますが・・・

 その嬉野温泉、なんといっても泉質がよく、全くの透明なのにぬめりがある硫黄泉で、つかっている時から絡み付いてくる感触が、身体にイイーという実感をも味あわせてくれます。
下駄をカラカラの思い出もありますが趣旨が違うようで省きます。
その部分もまた行ってみたいの要素には影響しているのも確かです・・・が。

その他では、秋田の乳頭温泉郷です。
秋田駒ケ岳に抱かれた秘境といわれる温泉群ですね。
友達の家を訪ねて遠出したのですが、「せっかく秋田に来たら、田沢湖と温泉に入っていかなきゃ。」といわれ、温泉郷の鶴の湯に行きました。
スキー場を抜け、谷間の細い道を縫うように入ってゆきます。
驚いたのですが、対向車とすれ違うのも苦労する道筋なのに、観光バスがたくさん来るのです。
譲り合って対向していましたが、今はやりの「へーボタン」という驚きでしょうか、細い落葉樹の林の中にその温泉はあり、車がたかっているという表現のぴったりする、小さな施設に人溢れという風情でした。

ガンが治ったという評判を持つ鶴の湯、錆びれた赤茶色の板壁につつまれた長投宿の宿泊所を持つ湯治場です。
狭い脱衣所、ごった返す人、慌ただしい入浴にでしたが、白い小さな湯の花が漂っている本当にうすい乳白色の湯と、小窓からの熊笹の葉の揺らぎがはっきりとした記憶として蘇ります。


続いては北海道 桧山・後志支庁地域の八雲温泉です。
函館からレンタカーを借りドライブをしたときの話しで、奥尻島の対岸といえばいいのか、日本海側の熊石という所で所用を済ませ、太平洋側への峠越えから長万部を抜け、知人に会おうと札幌を目指していました。
  4月下旬で、北海道には所々残雪があり、平地の国道では融雪後の泥しぶきに汚れた標識ばかりです。

弊社施工現場/とても複雑な模様貼りです。




弊社施工現場/
2サイズ、3色の貼り分けです。


45二丁


100角

100角
この地域の川はやけに喫水が浅く、国道に沿った川なのに水面がすぐそこにあります。
峠に近づき海抜が高くなると、あちこちにフキノトウが群生しています。
その峠は雲石峠といいました。

霧が頂上から吹き降りてくる気象条件で、運転しづらい状況の中どこかで昼食を取ろうと考えていると、日帰り温泉露天風呂の看板と右にハンドルを切るとすぐ行けそうな距離に温泉宿と思える建物が目に飛び込んできたのです。

しかし頂上手前のその看板に、意思決定の迷いが運転スピードに追いつかず、引き返そうかと思う気持ちを断ち切るほど進んでしまい、諦める気持ちで先に進み、霧の頂上をやっとのことで越え、またフキノトウを見る余裕の出た下り坂にかかったとき、八雲温泉の看板が出てきたのでした。

意を決し、国道を外れ、そして1Kほど進んだ所に八雲町営温泉施設がありました。
ごく普通の小さな温泉ですが、それに至る展開と全く一人で温泉に入ったこと、屋内浴場から続く露天風呂で手をのばせば届きそうな小川や、小さな芽を一杯蓄えた春を待つ木々、こんなところに熊が出るんだろうと思ったときからの緊張感の記憶が、忘れられない温泉になった所以でしょう。

峠は霧だったと思い返したつかの間の青空、走る雲、その癒される実感は本当の私一番の記憶なのです。
私の知っている温泉から、またいってみたい所の記憶の一部を思いつくままに書きました。
数々の思い出から、またいってみたいの誘いをバネに生きてゆくのでしょうか。

《ある波瀾万丈の内容から》
「いくらもてはやされてもそれはすべて過去の話のこと、これからが自分だと思って生きなければ意味がない・・・・」

「人は過去の成功体験に軸足を置いて考える。」とは、常々"間違った"と思った後に思い返す言葉です。

自分の中のすがる梯子を外さなくては!(最近観た映画「ラストサムライ」から)




平成16年 2月 5日
(写真と本文は無関係です)
 
第 10 回 「 ホ ス ピ タ リ テ ィ ー の イ メ ー ジ 」
  新年明けましておめでとうございます。
この投稿を始めて半年以上が過ぎました。
親類縁者・お得意様各位から、「見たよ・・・」との声がけに身が引締まる思いです。

ふっと通り過ぎる出来事や人の言葉に耳を澄まし、受け入れたり反芻したり、自らの縁を深め、物事の本質に敏感にありたいとテーマ探しの日常を磨きたく思います。

11月SEC講習から「ホスピタリティー」(サービスの原点)のレポートをいただき、感じたことと実際の日常との距離への感慨など、心に残った思いです。
ホスピタリティーとはホスト・ホステスの語源で、思いやり・心遣い・親切心・誠実な心・心からのおもてなしを意味し、心=気持ちで受け止め、それをまた心=気持ちで行動に移して返してゆく事であるそうです。
<< 講習の事例から >>
モスバーガー社長へのお礼状。
「重い病気で入院中の息子に頼まれ店に行ったが、朝の時間帯では息子に頼まれたメニューはなかった。
店員の女性は快くそのメニューを用意し、帰りがけに『お大事に』と声を掛けてくれた。
病院で包みを開けると、『早くよくなって下さいね』というメッセージカードが入っていて、胸が熱くなりました。」

働いているのは人間なのに、人材としてではなく人手として扱ってはこのような事は起こらないとの話しです。
昨日のテレビでも、讃岐うどんにスポットを当て、99円のうどんの存在や、麺の腰を出す為には練り込む腕力が必要とトレーニングをする店主の姿など、角度を変えての番組で楽しく見てしまいました。
安いか・美味いかどちらかにこだわり、徹底して価値を創造してゆくと受け入れられる。つまり現代のニーズなんだと!
以前、道をはさんだ鮨屋の優劣について掲載したことがあります。
(今月の社長の思い第4回「新世紀勝ち組経営7つの原則」)
徹底してお客を飽きさせない会話を教育した方の店が、雌雄を制した訳ですが、教育成長する企業の成長は止められない喩えです。
<< 講習内容から >>
ホスピタリティーはお客様に対してだけでなく、働くもの同士が「ありがとう」「おつかれさま」と、声を掛け合う心豊かな職場環境のことでもある。
経営者自身が社員に声を掛け、上下の隔てなく「おはよう」「ありがとう」「お疲れ様」と言う。
身近に働くもの同士のこのような挨拶無くして、お客様や取引先といい関係が作れるわけがない。
サービスの原点がホスピタリティーである以上、 経営者自身が実践してほしい。 このように結んでありました。
実際、当社の現状とはまだ距離があります。 教育成長・徹底して価値を創造してのニーズ発掘・ホスピタリティーのイメージは私の目指している道です。
皆と話合い、日々の気づいた事から今年も挑戦をしてゆきます。

平成16年 1月14日
(写真と本文は無関係です)
 
第 9 回 「 歴 史 に な ぞ ら え た 現 代 観 の 講 演 か ら 」
 経営雑誌の記事や様々な講演に、激動の戦国時代と現代との対比が目立ちます。

高校時代より地理好きな私ですが、当時の武将に置き換えた考証などから歴史についての興味が増し、判断と結果の方程式を今の経営環境に置き換えて考える経営ビジョンとの対比は楽しい時間です。


 応仁の乱・戦国下克上・明治維新この激動の前後の対比が良く語られます。

面白い話は、農閑期に戦した川中島の闘いの発想を打ち破った、城下町に職業軍人を住まわせる発想からの信長の勝利とか、すさんだ社会のリーダーに徳が無ければ、速やかにリタイアを迫る下克上など、なにやら現代でも臨場感を感じてしまいます。

明治維新の渋沢栄一は、第一銀行頭取就任挨拶のなかで、「そろばん勘定にだけのめり込むと、いつか人の道に反することになりかねない。
日本最初の銀行の誇りを持って、机の脇に論語を置け」と言ったそうです。

論語の精神、徳の経営を説いているのです。

現代のリスクマネージメントに、クレーム対応処方箋が取りざたされます。

顧客の先見力・情報力・分析判断力が高まっている今、「うるさい客」にどう対応してゆくか。

相手に「この会社なら」と思わせるらしさの創出が必要と説かれます。

中国の古い言葉の「風度」が紹介されました。

品物・サービスに付加価値を与えるその企業の「らしさ」だそうです。
この企業なら「ならイズム」と言われる信頼感と期待感を武器に持つ企業が、複合の時代に対応できる企業であると。

当社では、タイル工事を生業にして以来、過去最大の施工面積の消化に挑戦中です。

経験したことのないビッグなプロジェクトを担当する社員、去年の2倍の件数を担当する社員、その社員があの人ならと言われる「ならイズム」を身につけてほしいと思うばかりのこの頃です。
検査風景
打診検査/
赤いヘルメットの職長さんが打診検査をし、
弊社職員が結果を記録しています。
マスキングテープを目印とし、
テープに下写真のような
書き込みをしておく場合もあります。
高いところも見逃しません。
マスキングテープの
一箇所一箇所のタイルを
1枚づつハツリ、綺麗に貼り直します。
平成15年12月4日
(写真と本文は無関係です)
 

第 8 回 「 チ ョ ッ と 旅 行 づ い た 秋 に ・ ・ ・ 」

健康をモットーの積立旅行会や結婚式で、この秋旅行づきました。

黒部渓谷トロッコ列車のレールの軋みも、 自然の中では風情だなと妙に心地よく、 頂を過ぎる雲がスクロール画面のように感じます。

機上からの北秋田の山々では、 見頃を振り撒いているようにも思うほどの見事な紅葉を間近にし、 最上川を下った芭蕉が、 「五月雨をあつめて涼し・・・」を「五月雨をあつめてはやし・・・」に作り変えてといわれる心情、その臨場感からくる驚きを体験しました。

 旅行って、未来というか、この先に起きる瞬間にすごく貪欲で、 でもそれは誰に対してでもなく、 自分の中で高まったり次への意欲にもなったり、 振り返っても間違いなくそこにある自然への敬意にもつながり、 潔い心の温かさの余韻がたまらなく、 飛行石の光のように消えないでと形容詞に書き留めます。

キッチン工事 1)10センチ角の
陶器質タイルです

2)ボンド用意
3)クシ目ゴテにて
ボンドを塗りつけます。

4)隅から貼り始めます
5)目地を詰めて
出来上がりました
床工事 1)貼り付けモルタルを
ミキサーで練ります
2)モルタルを施工箇所に塗りつけます
3)端から順に
貼っていきます
4)隅などそのままでは入らない箇所にはその場でタイルを切って施工します
5)ヴィブラート(振動工具)でより密着させます。
職長さんは
越智さんです。
6)もうすぐ完成です

 つい最近、ホストファミリーを経験いたしました。
これも大変アカデミックな出来事で、南アフリカと韓国の16・17歳を預かったわけですが、ウルルン滞在記の現地家族の心情を経験したのです。

 高校3年生の息子の学校が、世界教室の本年度ホスト校になったような訳で、ウェルカムパーティーから参加しました。

同じ世代の日本の高校生が思いっきりのパワーでチアリーディング・筝曲・剣道・演劇・ブラスバンドにてもてなすウェルカムパーティー、全員で合唱する「We are the world!」日本の若者よやるじゃないかと感動をもらいました。

 普段の何気ない毎日を見つめなおす機会になり、ただあたりまえのように暮す、気にもしない習慣の中で、違った習慣と出会い、戸惑い、観念と概念がぶつかります。

 射してくるような好奇心、溶け込もうとする真剣さから来る緊張の視線、純粋な感性は言葉を超えて伝わってきます。

 ほんの数日の滞在、わずかなふれあいでしたが、またこれも大きな旅と同じの暖かさの余韻を貰い、今でも情感が蘇ります。

ウルルンのお父さんの思いから。

平成15年11月4日
(写真と本文は無関係です)
 
第 7 回 「 I S O 認 証 取 得 を 受 け て 」
自律的経営改善継続手法であるグローバル基準のISO認証を、
この9月18日受けることが出来ました。

品質管理責任者として、具体的問題点の現状把握から克服手法の立上げに取組み、
洗い出し、文書にまとめ、社内啓蒙に忙殺された、当社専務の努力に敬意を表します。

 当初、ISO研修を受けての感じは、「納戸の中に棚を作るようなものだ!」でした。

また、経営者研修会「時代をリードする経営者のコラム」にある

『感覚的にしか表現できない暗黙知として蓄積されてきた事柄を、
言葉や数値で明確に表現できる形式知に変換する努力が必要だ』


と説いた見識に、ISO企業のなすべき道だなと感じています。

数年前に感じた、社内改善の自分なりの提言を載せます。

「 カ ラ ノ デ 改 革 」
平成11年10月26日

営業対策役員会に新しい切り口の社員啓蒙思想を取り入れる。
これは、激動の今を生きぬく為に、共立タイルが存続するために、
どうしても必要な要素であり、 完全に理解しなければならない。

 現在はあらゆる分野で構造改革が叫ばれ議会制民主主義すら改革を求められるときである。
これが自分たちの環境に影響しないといえるだろうか。
政治構造の未熟さから、改革しなければならない問題が一時に集中し、
財政再建政策はデフレを招いてしまった。

戦後50年成長し続けた経済は厳しい見直しを迫られている。
構造改革が叫ばれ、今までの商慣習が見直される時が来たのである。

建設業界が異例な訳はないのである。

 共立タイルにおいては、役員を増やし取締役会の議決で会社運営を進める体制が出来、
管理費削減での事務所移転等具体的なリストラが実行された。
成り行きに流されがちな組織が、規律に従い活動するように成長したといえる。

 では、この先どうなるのだろうか、どのような経営方針を持ち、どう進めばいいのだろうか。

 私は、この問題は、すべてこの会社に従事するものに有ると考える。
皆の活性化以外にこの有事を乗り切る術はない、皆がこの会社の行く末を考え、
知恵を出し合わねば将来はやってこないと考えているのである。

ここで、冒頭のカラノデについて説く。
誰しも問題解決を迫られる時、これまでの経験や既成概念に判断を委ねるであろう、
未経験なことには慎重になる筈である。

問題点を絞り討論を進めて行くと、必ず出くわす言葉がある。
『○○○だから』、『○○○なので』、である。
この、《だから》、《なので》、を討議の場から追放したいのである。

意識せずに自然に出る、だからの前の『○○○』に発言者の意思があり、
判断が加わっており、 それは既成の概念に由来していると考える。

自分の力では及ばぬ、自分の領域とはおもえない事柄と考えるとき、
『○○○だから』、『○○○なので』、が顔を出すのである。

 構造改革が求められ、新しい発想、要望が生まれてくるとき、 どう対処するかが問われ、
各企業ごとの対応が、命運を決すると言っても過言ではない。
その対応を決する時に、既成概念にとらわれていていいわけがない。

 私は、対応のキーワードを【社員の活性化】とし、皆の斬新な意見を取り上げて行くつもりだ。
その討議討論の場で、『○○○だから』、『○○○なので』、が出た時、
その『○○○』が本当にそうなのかと、自問自答して欲しい、
その『○○○』を考えるとき、本当の問題にぶつかり、次元が切り替わると確信する。

 誰かが、『○○○だから』、と言ったとき、 自分が『○○○だから』、とふと思ったとき
それは何かな…と考える習慣を持ち、 常に自分の意見を持てる社員として会社の繁栄に貢献して欲しい、
その事は、自分自信の人生においても大いに影響を及ぼし、幸福に寄与すると信ずる。

 この、カラノデ撲滅運動で生き残りをかける決意である。

ずっと持ちつづけている問題意識の暗黙知、
改善継続のISO手法から解りやすい形式知として改善推進したいものと考えます。

日本旅館で随一の評価を得る「俵屋旅館」魅力の秘訣は、
宿を発った後じわじわと押し寄せる「また来てみたい!」の想いだとか・・・。
平成15年10月2日
(写真と本文は無関係です)

弊社近くのいちじくの木。
今年も立派に実りました。
以前の分を読む(第1回〜第6回)